2017-06

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第65回読書会報告

第65回読書会は前回に続いて、宮沢賢治名作アニメーション「風の又三郎」(1988年8月20日)の後半を鑑賞しました。
前回と同じく、吉田文憲先生の分かりやすい解説をし、参加者で感想や質問、意見交換がなされました。

今回鑑賞した後半は九月四日の場面を中心に描いた作品でした。
一郎の兄の牧場がある上の野原に行く前に待ち合わせとして指定された「約束の湧水」を支点に別れ道となっていることから、様々な考察が為されました。
この別れ道は風の又三郎の“又”を暗に表しているのではないかということ、
上の野原とは反対方向の又三郎の家が空所であること、
先行テキストの「風野又三郎」では、上の野原の近くの栗の木の又は神が下りてきた場所として描写されていることなど、
この「約束の湧水」という心惹かれるフレーズの分岐点は不気味で不思議な描かれ方をしています。

前回の教室のガラスによる効果と同じような効果が、後半にも登場しました。
上の野原にある牧場という異界に裂け目が生じることで馬は逃げ出してしまいます。
密閉した教室空間で子供たちのエネルギーが外に溢れるのと同じように、囲まれた空間である牧場でも破れ目から荒ぶる野生の力が出て行きます。
これは幻術的≠現実的で、幻想譚だけでは描かれていません。
この現実と幻想世界が繋がって見えるため、読者にとって理解しにくい作品となっているという意見が出ました。これに対して、現実と幻想が交互にあるという視点で見ると分かり易いという指摘がされました。

今回は来週に控える講演会&シンポジウムの打ち合わせのため、少々短い読書会でしたが、内容としてはとても濃いものとなり、新しい発見を得られました。

参加者の皆様、ありがとうございました。

次回の読書会は未定ですが、今回と同じ文学演習室(1113教室)で開催予定です。随時校内ポスターやTitterにて連絡致します。
7月6日(月)にミニ講演会&シンポジウムが行われますので、興味のある方はぜひご参加ください。
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  ●○文教賢治研究会とは○●
 「文教賢治研究会」は、文教大学越谷校舎に発足しました宮沢賢治の研究会です。会員は教育学部・人間科学学部・文学部の教員,非常勤教員をはじめ、大学院生、学部生、研究生、卒業生の総勢39名。(2011.8.25現在)
 教員、学生の枠を超えて日々ゆるやかに活動しております。

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